土屋守『ウイスキーちょっといい話』[reading memo]

この本は、sonyのリーダーにプリインストールされていたものだったと記憶している。

ウイスキーのうんちくが語れるようにと、いろいろなエピソードが羅列されている。そのなかで興味をもったのはこの部分。

禁酒法はギャングを生み、バーボンを生み、ハードボイルドを生み、そしてジャズを育んだというわけだ。

その根幹には、キリスト教の忌諱があり、すなわち上記のギャングやバーボンやハードボイルドやジャズは、その対象となったとも言える。

エリオット・ネスが絶対的に正義だったのは、権威や理論ではなく、神の摂理だったからなのだろう。

ということは、ジャズは絶対的に否定されるべき存在だったはずだ。そう考えると、ユダヤ教の祝祭音楽を取り込もうとしたり、葬送曲を担っていたニューオーリンズにルーツを求めようというスタンスが、違うものに見えてくるかもしれない。