つい昨日、テイラー・スウィフトが勢力を拡大しているストリーミング・マーケットに一石を投じていると話題にしたばかりなのだが、続いてこんな話題になっているとは。。。
33歳、2児の父という筆者が……
8年ぶりに買ったのがテイラー・スウィフトの『1989』を買ったというのだ。
タイムリーすぎるなぁ、バズ狙いか(笑)。
と思ったら、「ちょうど先日テイラー・スウィフトが定額制音楽配信サービス「Spotify」から全アルバムの撤退を決めましたが、僕が「カートに入れる」ボタン押したのはその前の週です。」とのこと。
ここからがおもしろい。
「1989」の値段見たらMP3アルバムの方がCDより25セント高かったんです。それで、安物買いの僕は迷わすCDに飛びついたというわけですね。
このインセンティブは信用できる。
おもしろいなと思ったのは、アマゾンはCD買うとAutoRip(オートリップ)機能で中の曲を自動でリッピングしてクラウドに保存してくれるんですね。つまり「1989」はMP3アルバム買うよりCDで買った方がMP3アルバムがタダで手に入るという奇妙なことになってるんです。楽曲もすぐダウンロードできます。
これって、なにやら付録で売り上げを伸ばした雑誌と似ているのではないだろうか?
CDの方が安くてオマケつき。まったく理解不能ですが、あえて説明を試みてみますと…デジタルの値段はCDとは別に交渉されていて定額なんですね。でも物理的コピーを買った証拠がある客に対してならアマゾンはその定額を迂回して、アーティストやレーベルに別途使用料を払わなくてもMP3版を「贈る」ことが可能なんでしょう。 まあ、抜け道ですね。デジタル楽曲販売契約では許されていない競争力のある価格を打ち出すための苦肉の策。確証はないけど少なくともそう考えると筋は通ります。これ以外に納得のいく説明はちょっと思いつきません。
チャネルごとの“縛り”の関係で値引きの裏技が使えるようになっちゃっているのでは、という話。確かにダウンロードするだけなら安いとはいえ邪魔なものをわざわざ買わなければならなくなるので、それ自体がインセンティブにはならないはず。
それとも、ダブルカウントして話題性という付加価値をつけようという宣伝戦略だったりして?
どうせだったら、小冊子や新書版写真集と言った別メディアとダウンロード・チケットの抱き合わせのほうがおもしろい展開ができるんじゃないかと思ったりもするんだけど。
CD付きマガジンの仕事もしたけれど、わざわざCDを同梱せずに済めば、ほかのところに制作費が使えるんじゃないかと。利益率も違ってくるだろうし。
そのあたりはCDを売りたい版権元の意向も絡むので、いまのところはまだ難しいのかもしれないけれど。
まあ、結局はテイラー・スウィフトのアルバムがどういうかたちであれ売れているという話。