日本の戦後、すなわち1945年の第2次世界大戦以降のジャズ・シーンを調べ始めている。
その資料として買ったのがこの本。
著者のマイク・モラスキー氏は……
執筆当時(2005年8月発行)のプロフィールではミネソタ大学アジア言語文学部准教授。
この著書で、日本のジャズが戦前からダンス音楽として広く認知されていたこと、1950年代から60年代にかけての学生運動と連動してジャズへの認識が変化していったこと、一貫してジャズへの認識はマッチョ(男性中心主義)であること、などの興味深い指摘が学術的な論証方法によってなされていた。もちろん、完全な論文の方式ではないが。
発売当時は、日本独特と思われるジャズ喫茶を文化的な視点で語った著書であると話題になった覚えが。
しかしいまさらジャズ喫茶論を読んでもなぁと、当時は食指が動かなかった。
ちゃんと読んでみると、映画やアングラ文化との関係を指摘して、とてもおもしろかった。やっぱりマメにチェックしておかないといかんな。
ボクが欲しかったのは1940年代から50年代の黄金期と呼ばれた日本ジャズの情報だったのだけれど、やっぱりこの時期の資料はなかなか手に入らないみたい。