音楽業界躍進の #TuneCore とは? #ABEMAヒルズ

昼に見ていたAbemaTVの「ABEMAヒルズ」で、「音楽業界躍進のTuneCoreとは?」という特集を組んでいたのでメモ。

https://abema.app/oDWg

紹介されていたのは、チューンコアジャパン代表の野田威一郎氏。

彼によると、TuneCoreとは「アーティスト向けのデジタル音楽のディストリビューションサービスをインターネット上で展開している会社」とのこと。

インディーズ・アーティスト向けの音楽配信の支援サービスが中核事業となっているようです。

TuneCoreにアーティストが自作の曲を登録すると、2日ぐらいでApple MusicやLINE MUSIC、Spotifyなどの“聴き放題サービス”にその曲がアップロードされるということです。

アーティストは1曲につき1,551円/1アルバムにつき5,225円の料金(1年間、税込)を支払って契約すると、訳55のストリーミング・サービスの配信ストア(185ヵ国以上へ配信)に曲が登録されます。

これらのストアでは、1曲再生されるたびに料金が発生しますが、TuneCoreはその収益を100%、契約者であるアーティストに還元するというもの。

従来は、事務所かレーベルに所属しているアーティストじゃないとこうした配信ストアと契約できなかったものが、TuneCoreという法人が入ることによって、アーティストが個人であっても法人と同条件でメジャー契約と同等の配信のチャネルを利用することができるようになった、というわけです。

TuneCoreでは、2021年に約98億円をアーティストに還元。インディペンデントであっても稼ぐことができるアーティストが増えてきているということです。

TuneCoreは10年前からサービスを開始し、ここから配信された楽曲は100万曲を超えているとのこと。その結果、アーティストへの還元額も右肩上がりになっているそうです。

事務所などの“後ろ盾”のないアーティストが稼げるようになった背景には、TikTokやYouTubeショートなどSNSを使った認知度アップが可能になるなど“マーケットの変化”があり、大きな事務所やレーベルの力を借りなくてもできる可能性が高くなってきている、と

つまり、「事務所との契約→CDの全国販売」という収益のチャネルがシュリンクし、eコマースで収益が確保できる環境が整ってきたことが、アーティストの目標自体を変えてしまった、ということでしょう。

野田氏が今後の鍵と考えるのは、日本でのストリーミング・サービスの普及だとのこと。

ここ数年で利用者数は増加しているものの、世界に比べて日本ではCD文化が根強く残っていることが指摘されています。

日本の音楽市場にとって、CD文化からの脱却がさらなる成長をもたらす、と野田氏は語っています。

海外では音源売上の75%が言い放題=ストリーミングのかたちになっていて、CDに固執している日本は特殊だという状態。

そのなかでも、ストリーミングに対応した新しいアーティストが増えてきていて、それによって、マーケットの規模感における販売チャネルの在り方も含めて、世界標準に追いつかなければいけない最後のチャンスなのではないか、と。

なによりもこのTuneCoreの良い点は、アーティスト・ファーストであること。

野田氏も「できる限りアーティストに寄り添ったかたちで彼らがいまいちばん必要としているようなサービスを恒に提供していきたい。そのお手伝いをどこよりも良いクオリティで打ち出していくことと、あとは海外にリスナーを増やす戦略を出していきたい」と語っています。