超かる~く歩いてみよう[No Mad, No Life]

 

「THE BIG ISSUE JAPAN」195号を読んでいたら、

特集の「ウルトラ・ライフ」という記事になかに

おもしろいことが書いてあった。

 THE BIG ISSUE JAPAN 195号

土屋智哉という人を取材した「“あれば便利なもの”は

持たない。「シンプルで軽くする」哲学を体得」という記事。

 

ボクも大学時代、重いバックパックを背負って山やら街やらを

歩いた経験があるので、ちょっとこの手の話には五月蝿い(笑)。

 

なになに、2泊3日の山歩きをするなら「5キロ足らずで

山で過ごすことが可能」だとぉ~???

 

もちろん、小屋泊りじゃないらしい。となると、

ツェルトで野宿だな。

それにしても、5キロの装備とは、ちょっと驚きだ。

テントを背負ったら10キロは下らないと思ってた。

そういえば20年前くらいなら、2人用のライトテント

というのも出始めていたから、ちょっとは軽量化を

体験することはできたっけ。

 

それにしても、「山はなにがあるかわからないから

ちゃんと準備しなければイカン!」と言われて

育ったので、軽装で山に、しかも泊まりに入る

というのには抵抗があった。

 

ということで、この土屋智哉という人が

どんなことを主張しているのかを知るために

その著書を読んでみることにした。

この本によると、アウトドア大国であるアメリカでは

数千キロの距離を数ヵ月かけて歩き通す

ロングハイクを行なうスルーハイカーという輩が

いるらしい。

ボクは『遊歩大全』を読んでバックパックを背負ったけど

どうやらその後から勢力を増していったものらしい。

その趣旨は、ほとんど「放浪」としか呼べないような

ものなのだけれど、軽量化に関しては数値化を

するなど、理論的であるところは現代の流行らしい。

ボクらのころは「根性」がまかり通っていたからね・・・。

 

移動のための荷物に対する軽量化の思想というのは

街のなかでも大いに応用できる。

 

結局、なにを背負うかというのは、「どう生き延びるのか」

いや、「どう生き延びたいのか」ということなのだ。

 

電車に乗ったときに読む本がない、ということに始まり、

移動中のモバイル・グッズをどう使いこなすか、

なにをどのように組み合わせれば、スマートに

デジタルとアナログを融合させた情報生活が

送れるのか、などなど。

 

情報の荒野を歩きまわるためにだって、

基本的なアウトドアの理論を学んでおいたほうが

いいかもしれない。

 

別に「時間を効率的に使いたい」とそれほど

思っているわけじゃないんだけど、

(どのノウハウ本も神経症的に秒単位まで

時間を管理しろ的なことが書いてあるから、

ついついそう思わなくちゃいけないんじゃ

ないかって思わされちゃうけど)

本来は自由な時間を確保するため、

時間に縛られないようにするために

時間を管理しようという趣旨だったのではないか。

 

それだけに、帯にある

「軽いって自由。」というコピーは

グッときちゃうんだなぁ。