MAREE New Album『SOUL BUTTERFLY』発売記念ライブ(2018年10月22日@JZ Brat)

シブヤのJZ Bratでメスカル・マリーゴールドっていうオリジナルのカクテルを飲んできちゃった。
ああ、あのお店でプログラムごとに考えて出しているやつね。
メスカル、美味しかったよ。
メスカルって、リュウゼツランを原料とした蒸留酒だったっけ? テキーラとか。
そう。
で、誰を当て込んだカクテルだったの?
MAREE ARAKYっていうヴォーカリスト。
どういう人?

2004年に“横浜 7 divas”という、横浜で活動している7人の女性ヴォーカリストで結成したユニットでデビューしてるんだよね。

翌2005年にはジャズボーカリスト新人賞も受賞してる。

日比谷公会堂でやってたやつね。
2017年にファースト・アルバム『ソウル・バタフライ』をリリースしたんだけど、このライヴは“発売記念ライヴツアー2018”っていう位置づけで、東京のあとに名古屋の得三と大阪のロイヤルホースを回る予定。
豪華なレコーディング・メンバーだったから、リリースから1年経っててもライヴが観られるのは嬉しいよね。
JZ Bratも月曜なのにほぼ満席だった。
どんなタイプのヴォーカリストなの?
ファンクをムリなく歌える、シッカリしたストレート・ヴォイスの歌い手、って感じかな。
ストレートな声質って、どんなのかよくわかんないよ〜
うーん、例えばファースト・セットでゲストのギラ・ジルカとデュオで歌ったんだけど、この2人って対照的な声質なんだなあって思った。
対照的?
“押す声”と“引く声”と言えばいいのかなぁ…
ちょっとなに言ってるのかわからないんですけれど(笑)
ギラさんの声から説明しましょう。
はい
彼女の声って、その昔にある民謡歌手が目の前のロウソクの火を消さないでロングトーンを出すことができるって話題になったりしたんだけど…
金沢明子さんね。

せっかくボカしたのに…

例えればそういうニュアンスの声質なんじゃないかと思うわけ。

で、MAREEさんは?
ロウソクつながりで例えれば、大山倍達が寸止めの手刀を繰り出しただけで火が消えてしまう、という感じかな。
(笑)
ライヴは、ファースト・セットはちょっと硬かったけど、セカンドからは一段とノリが良くなって、圧倒されちゃった。
ラストあたりはもう声が枯れちゃってたみたいで、それだけ出し切っちゃったんだろうね。
バックもスゴいメンツなんでしょ?
そうそう、ファンクって、ペラくてもいいみたいな意見もあるみたいだけど…
聞いたことないけどね(笑)
やっぱりズシッと厚みがないと、曲に負けちゃうと思う。
同意
その点、MAREEさんはアルバムで竹中俊二さんを中心に、アレンジから演奏のキモから凝りまくっているので、聴きごたえ十分だった。
アレンジもいいの?
特にスゲーと思ったのが「なごり雪」のカヴァー・アレンジ。
イルカさんもカヴァーした、伊勢正三さんが作ってかぐや姫が歌ったアレね。
そう、コードも少なくて展開にちょっと童謡っぽいとこがあるから、ジャズ側に引っ張ってこようとするとアレってなることが多いみたいなんだけど…
なんとなくわかる(笑)
竹中俊二アレンジはアレってなるのに、それがちゃんと着地しちゃうからスゴいと思っちゃうわけ。
へぇー
技あればこそ活きるパワー、ってことかな(^-^)