FM局によるクラウドファンディングはメディアの沈滞化を打破する起爆剤になるだろうか[ニュースクリップ]

bayfmでは、ラジオ番組と連動させたクラウドファンディングのサイトをオープンさせた。

記事によると…

FMラジオ「bayfm」がクラウドファンディングサイトをオープン リスナーから出資募る – ITmedia ニュース
FMラジオ局「bayfm78」とワンモアは7月24日、「bayfm」のラジオ放送と連動するクラウドファンディングサイト「bayfm78 PROJECTROOM」をオープンした。番組内でプロジェクトを紹介し、リスナーからの出資を募る。 …

番組で紹介されたプロジェクトに興味をもったリスナーが、ネットで出資できるシステムを構築したというもの。

サイトを見てみると、まだプロジェクトは1つしか公開されていない模様。

明るいキャラクターが人気で、開局当初からbayfm78を支えてきたDJきゃんひとみ。ラジオDJ以外にも、お芝居や歌、落語など様々な分野で幅広く活動しているきゃんひとみの自叙伝を出版したい!

きゃんひとみ – Wikipedia
きゃんひとみ(本名:遠藤(旧姓:喜屋武)仁美、1960年3月23日 – )は、アニマ・エージェンシー所属のラジオパーソナリティー・フリーアナウンサー。沖縄県出身。立正大学文学部卒業後、1983年、アナウンサーとして琉球放送に入社。1989年よりフリー。身長157cm、血液型O型。現在は主に千葉県内で活動している。 …

きゃんひとみさんは日テレ「きょうの出来事」のお天気キャスターをしていたのを覚えてる。

ファンドは、支援金額によって複数の額に応じたリターンが用意され、選べるようになっているらしい。

きゃんさんがアップした自著プロジェクトのリターンは4種類で、1200円、2000円、5000円、30000円から投資金額を選ぶことができる。

開始2日で目標金額を達成できたとのことだが、ご祝儀だと割り引いたとしても、期待値の高さがうかがわれるのではないだろうか。

ボクは数年前に立ち上げられたミュージックセキュリティズのファンド・システムに興味をもって、実際にファンドへ投資もしてみた。

ファンドというスタイルで資金を調達することに対して日本ではまだまだ一般的な理解を得るに至っていないようだが、
1)スキームが透明であること
2)戦略と目標設定が明確であること
3)経過がオープンであること
という点で、製品を買って応援するよりも納得のいくことが多いことを実感している。なにより“共有意識”が芽生えて、進捗が楽しみになるのだ。

ミュージックセキュリティーズ – マイクロ投資プラットフォーム(セキュリテ)

資金の調達手段はあくまでも目標に近づくための一部であり、結局は企画がどれだけ説得力があるかに帰結してしまうのだろうけれど、選択肢が広がり、これまでアイデアはあるのに具現化に二の足を踏まざるを得なかったことが世の中に出てくることは楽しみだ。

流行に左右されやすく、熱しやすく冷めやすいと言われる日本人には合わない手法のようにも思えるが、逆に考えれば経過を含めてファンをジックリと育てるという「日本文化の変革」を促す可能性を秘めている手法であるとも言えるのではないだろうか。

いや、もともと日本にもタニマチや贔屓筋といった一部のスポンサードによって支えられ、庶民は参加できずに止むを得ず「おこぼれ」に甘んじていただけだから、出資という応援の仕方をしらなかっただけなのかもしれない。

そう考えると、こうしたクラウドファウンディングがもたらす変革は、意外に大きいかもしれない。