きょうはヘンタイの特異日だった[ジャズキュレーション]

朝食を終えて、何気なくテレビ番組のチェックをしていると

NHK BSのアーカイブスで桂枝雀(二代目)七回忌という

プログラムがあった。ついつい見入ってしまう。

この番組では、枝雀の高座もたっぷり流してくれたが、

見ていて気づいたのは、彼の身体が激しく動くこと。

これは生前から指摘されていたけれど、改めて見ると

異常なほど位置がずれていく。

一席を終えると、左膝の方向へズリズリっと滑り落ちている。

アップの画面なら外れてしまうほどだ。

かなりヘンタイな噺家だと思っていたけれど、

やっぱりその印象は間違ってなかったな(笑)。

 

夜は、カナダ大使館へ出向いて、イヴェント鑑賞。

「グレン・グールドの夕べ」と題して、カナダ出身のこの

天才ピアニスト生誕80周年を祝うための、特別ライヴが

大使館内にあるオスカー・ピーターソン・シアターで

行なわれた。

DVC00001 大使館地下にあるシアター前

出演は、山中千尋(ピアノ)と東保光(ベース)のデュオと

ヤン・リシエツキのソロ・ピアノ。

 

山中千尋はグレン・グールドのために新作を披露。

1995年生まれのリシエツキは、現在、トロントのグレン・グールド

音楽学校に在籍中で、グールドが弾いていたスタンウェイを

使ってレコーディングをしたと言っていた。

これのことだな、きっと。

20世紀のクラシック界を代表するヘンタイ・ピアニストである

グレン・グールドへのオマージュがたっぷり詰まった

両者の演奏は、それぞれに解釈が違っていておもしろかった。

 

その後、渋谷へ移動して、ラスト・ワルツへ。

「マルチポリパフォーマンス」 ’1×1= ∞’

と題されたステージの2ndセットに潜り込む。

ポリパフォーマンスとは、鈴木よしひさが開発した、
ギターを弾きながら、足鍵盤でベースを弾き、ボイパーでドラムをやる、という画期的なワンマンバンド的奏法!
それに、マルチパフォーマンス(4つの楽器を演奏)する松井秋彦が初ジョイント!(引用:http://lastwaltz.info/2012/09/post-4175/

これが鈴木よしひさのポリパフォーマンス。

しかし、実際のライヴはこんなもんじゃぁないよ(笑)。

迫力が違うから、ぜひ見るべき。

こちらは松井秋彦のマルチ・パフォーマンス。

画面では見えないが、ポコポコというクラーベとピアノ、そして

口ドラムをリアルタイムで重ねている。それも違うリズムで・・・。

 

この2人が一緒になってライヴをやったのだから、平凡な

音楽が生まれるはずがない。

 

う~ん、締めのヘンタイ度がいちばん高かったかな(笑)。

 

それにしても、朝から晩まできょうはヘンタイだらけ。

そのおかげでなんだかとっても気分がイイんだけど、

なぜだろうか? ボクもヘンタイってこと???

 

 

 

 

 

キミはなにをヒップだと思うのだろうか?[ジャズキュレーション]

先日、横浜赤レンガ倉庫のモーションブルーヨコハマに

hip chickというバンドのライヴを観に行った。

 

市原ひかり率いる5人組のAORなサウンドを指向するバンドだ。

もともとは、彼女が洗足学園音楽大学時代の仲間と結成した

バンドが母体。

そんな話を、彼女がデビューした2005年の取材時に

聴いた覚えがあった。

 

では、学生バンドがそのままズルズルと活動を続けているのか

と言えば、もちろんそうじゃない。

 

というか、学生バンドのメンバーがみんなすごかった、

と言ったほうが正確かもしれない。現メンバーは、それぞれ

引っ張りだこのミュージシャンになって現在に至っている。

 

当夜は「What is Hip Chick」という、自分たちのバンド名を

もじった曲を披露してくれた。

そのMCで、この曲が日本のフュージョンの名バンド

What Is HIP ?

を意識したものであることを、作曲者の倉内達矢が

明かしていた。

 

What Is HIP ? は1991年1月にギタリストの松木恒秀が

結成したバンド。当時は六本木PIT INN、いまは新宿に

拠点を変えて活動を続けている。

松木恒秀は、日本のフュージョン黎明期を彩った

ザ・プレイヤーズ(コルゲン・バンド)の右腕として活躍。

なんとまあ、こんな音源がアップされてた。

 

What Is HIP ? の結成には、このコルゲン・バンドはもちろん、

山下達郎の初期のアルバムが深く関係していることが、

このサイトに本人談として載っていた。

【連載】PIT INNその歴史とミュージシャンたち

第13回:松木恒秀さんが語る「ピットイン」との長くて深い関係 <後編>

 

 

ところで、このWhat Is HIP ?というネーミング、最初はバンド名も

適当でHIPとだけ付けていたようだけど、それがこれになったのは、

たぶん1973年にリリースされたのタワー・オブ・パワーの曲が

影響しているんじゃないだろうかとは、誰もが思うだろう。

強烈なファンク・ビートに目眩くホーン・アンサンブル。

ダンスがかっこいいなぁ~♪

 

 

 

 

 

舘ひろし、サプライズに照れる![ジャズキュレーション]

 

▼舘ひろし、サプライズに照れる!

舘ひろし、サプライズに照れる!-223447

俳優の舘ひろし(62)が26日、タワーレコード渋谷店をサプライズ訪問した。
アルバムには、裕次郎のヒット曲「嵐を呼ぶ男」「夜霧よ今夜も有難う」などを収録。舘は「石原さんに対して僭越な気持ちがある。石原さんにはとても及ばないけれども、ジャジーな感じに仕上がっているので若い方に少しでも聴いていただきたい。石原さんが歌っているものとは違って、自分自身のアルバムに仕上がっている」とコメントした。

 

この記事を読むときに注意しなければいけないのは、

舘ひろしという「歌手」がもっているイメージと

その彼がカヴァーした「石原裕次郎」がもっているイメージが

それぞれ異なっていて、同じ系譜のように感じても

実質的にはまったく別の「歌手」が対峙している

という点なのだと思う。

 

記事中で舘ひろしは、「石原さんにはとても及ばない」と

石原プロお約束のコメントを用意しながらも、

「石原さんが歌っているものとは違って」と

資質が異なっていることを認めている。

 

クールス時代の彼の歌を聴いたことのある世代には

「そんなの、当たり前じゃん!」なのだが(笑)、

石原裕次郎の歌がこのような形でほかにもカヴァーされ

ジャズ・アレンジとして広がっていくのはおもしろいかも

しれないと期待しているのだ。

 

というのも、石原裕次郎のレパートリーには

ユニークな構成の曲が多いので、

これをコンテンポラリーっぽくアレンジすると

かなりおもしろい展開になるんじゃないかと

思っているから。

 

ということで、舘ひろしさん、あなたが牽引役

なのですから、しっかり営業してください!

 

この動画は、後半で渡哲也の「くちなしの花」をロック・アレンジで

歌ってます。チラッと、渡本人と、さらに隣には石原裕次郎も

聞いているようすが写りこんでいますのでチェックしてみてください。

 

この曲も、おもしろい構成ですよね~。「泣かないで~、泣かないで~、

粋な別れを、しようぜぇ~」って、勝手だなぁ(笑)。

 

 

 

 

 

 

栃木アナログBN鑑賞会の予習[ジャズキュレーション]

栃木の収集家、10月に自宅でジャズレコード鑑賞会|下野新聞「SOON」

栃木の収集家、10月に自宅でジャズレコード鑑賞会  |下野新聞「SOON」-234202

米国の老舗ジャズレーベル「ブルーノート」の名盤LPなどを1千枚以上所蔵する佐藤正明さん(71)=片柳町5丁目=が10月14日、自宅のオーディオルームを開放し、無料鑑賞会を開く。モダンジャズの巨人ホレス・シルバーの希少なオリジナル盤「シックス・ピーシズ・オブ・シルバー」をはじめ、よりすぐったジャズの名曲を堪能してもらう。

これはすごいと、読んでいて思いました。貴重なレコードを聴ける機会です。

コツコツを集めたというニュアンスは、ボクの大学時代あたりまで

共通するものではないかと思います。1970年代までという感じ。

 

その後は、円高で輸入盤がとても安くなって手に入りやすかったり、

CDも出始めは高かったけど、なんとか手の届く範囲になってきたり。

 

どんなアルバムを聴かせてもらえるのかは、当日行かなければ

わからないのでしょうけれど、記事の写真に出ているアルバムを

覗いてみると、こんな感じなのかな、と。

 

まず、記事本文中にも出ているホレス・シルヴァーの

『シックス・ピーシズ・オブ・シルヴァー』(1956年)。

ジャズ・メッセンジャーズの立役者としてのみならず、

ハード・バップを代表する名ジャズ・ピアニストである

ホレス・シルヴァーの代表作の1つですね。

 

佐藤正明さんがお持ちのオリジナル版というのは、

写真の左膝前に立てかけてあるのがそうなのかな?

 

オリジナルって、ダブル・ジャケットだったんですか?

う~ん、音も聴きたいけど、現物も見てみたい。。。

 

『シックス・ピーシズ・オブ・シルヴァー』収録の「セニョール・ブルース」の動画です。

オリジナルはドナルド・バードとハンク・モブレーのジャズ・メッセンジャーズ・コンビですが、

この動画はブルー・ミッチェルとジュニア・クックというシルヴァー黄金期(60年代前半)

のもののようですね。

 

続いて、佐藤さんがお持ちの左から順にご紹介しましょう。

ハンク・モブレー『ロール・コール』

モブレー3大傑作の1枚と言われる代表作。これもまた、ハード・バップを

代表するアルバムといえるでしょう。

 

 

真ん中のアルバムは、ソニー・ロリンズの『ニュークス・タイム』ですね。

ブルーノート4000番代の初頭を飾るモダン・ジャズの名作です。

なぜか先に『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜』がリリースされ、

2ヶ月前に録音された本作が後にリリースされてます。

 

収録の「飾りのついた四輪馬車」はドラムのフィリー・ジョー・ジョーンズとのデュオ。

「ジャズ名勝負」を選定するなら、まず間違いなく選ばれる曲です。

 

さて、右端に隠れている1枚が難問でした。なんだろう・・・。

資料で調べていみると、どうやらこれはこのアルバムなのではなかろうか、と。

いや~、違うよ~と思った方はご一報ください。

 

ホレス・パーランは小児麻痺で不自由な右手をもちながら

そのハンディキャップを克服してサウスポー・スタイルを確立した

異色のジャズ・ピアニスト。

1960年の『アス・スリー』が代表作だとされているけれど、

こちらはフロント2管編成でパーラン節を炸裂させる1961年の作品。

 

 

残念ながら、ちょっと遠いのでこのイヴェントには行けそうにないけれど、

おもしろい企画だと思います。アフター・レポートが見つかったら

またご紹介したいと思います。

 

お近くの人はいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

土砂降りの夜と小さな花とコーヒーと

昨夜は強い雨が降りました。

横浜市内でも大雨警報が発令され、

横須賀では1時間に88ミリの雨量を観測したとか。

30ミリで大雨、50ミリを超えると

「バケツをひっくり返したような」と言われる雨量。

 

その影響で、京急線は土砂崩れによる脱線事故を

起こしてしまいました。

 

ウチから数駅というところで、このような事故が

起こるのはびっくりしてしまいましたが、

起伏の激しい土地柄なので、なんとなく納得する

部分もあります。

 

ところで、昨日の午前中は天気が良かったので

散歩に出ていました。

その途中で、新しいカメラを使って接写をしてみました。

0924_01

2センチくらいのところにピントが合っているような感じ。

オプションで購入したワイドレンズには、マクロレンズが

組み込んであり、これを外してマクロとして使えることを

取説を読んで知りました。

 

実際に使ってみたのですが、マクロレンズのピント範囲

2~3センチのところまで被写体を持ってこないと

ちゃんと写らないことが判明。う~ん・・・。

 

このような小さな花をデザイン的に撮るにはいいですが、

実用性はないようですね。

 

ワイドレンズと組み合わせると15センチくらいまで

距離を取ることができるみたいですが、

そうなると被写体が小さくなってしまうんですね。

 

そうなると、標準のレンズで「なんとなく」撮るしかないかな、と。

それで撮ってみたのがこれ。

0924_03

夕方に買い物に出たついでに立ち寄った、

根岸のカフェハンズでの1枚。

カップの手前にはピントが来てませんが、コーヒーに

なんとかピントが合っているような気がします。

コーヒーをセピアで撮るのはどうなのか・・・、

まあ、ごまかしが効くように思います(笑)。

 

このあと、急速に雲行きが怪しくなってきて、

買い物を済ませて夕食を始めたあたりから

雨が降り始めました。激しくなったのは10時近く。

 

10月も近いのに、秋晴れとはなかなかいかないようです。

 

 

 

 

 

 

コミュニケーションの基本は相手の承認

 

きのう、テレビを見ていたら、こんな人が出ていた。

SANY0002

テレビ東京系列「ソロモン流」

義肢装具士・沖野敦郎

 

パラリンピックがあったせいか、義肢を制作する人がいる

ということはなんとなくワイドショーなどの報道で知っていた。

 

そうしたプロフェッショナルの1人を追ったドキュメント。

 

彼は番組のなかで、こんなことを言っていた。

「その人のために(義肢は)作ったものだから、

その人がダメと言ったらダメなんですよ」

 

昨今、コミュニケーションやサービスに関して、

究極やらモデルケースやらがあるように思われている。

 

しかし、どんなに相手を思いやった行為であっても、

相手がダメと言ったら、ダメなのだ。

 

あくまでもその人のためにできることを考え、

自分のやり方を修正しなければならないことこそが

コミュニケーションの「基本」だったということを、

教えてもらうことができた。

 

 

 

 

 

 

海野十三『十八時の音楽浴』[読後所感]

 

近未来なのだろうか、その世界では1日のある時間になると

国民が一斉に指定の椅子に座り、音楽を聴かなければならない。

 

「音楽浴」と呼ばれるこの行事を終えると、国民の誰もが

「同一の国家観念に燃え、同一の熱心さで職務に励むようにな」り、

統治者の思い通りになるというのだ。

「まるで器械人間と同じ」ように――。

 

「音楽浴」の発明者であるコハク博士は、その影響の大きさを

知っていたために、30分以上の「音楽浴」を禁じていたが、

統治者はさらなる効果を求めて「音楽浴」を増やすように

仕組んでいく。そして罠にハマった博士が・・・。

 

この後の展開はSFサスペンス風の読み物としておもしろい

のですが、ボクが興味をもったのは「音楽が人間の

意欲を左右させる」という設定でした。

 

この掌編は、1946年に発行されたもので、終戦直後にこうした

SFミステリがあったということだけでもびっくりなのですが、

軍国主義を未来に転化して反映したシチュエーション以上に、

音楽が脳に与える影響を的確に捉えたモチーフが

斬新です。

 

最近読んでいる音楽と脳科学に関する本では、

実際に音楽が脳の働きと密接に関係していることが

実証されていることを示されているので、

それを半世紀以上前に予知してストーリーに仕立てた

海野十三という作家の発想に、改めて敬意を表したく

なりました。

 

 

 

 

 

 

電子ブックリーダー雑感

 

昨年の暮にソニー社製の電子ブックリーダーを買いました。

reader_screen

「もうちょっと軽ければいいなぁ」「もうちょっと起動が速ければいいなぁ」

「もうちょっとバッテリーが保てばいいなぁ」などなど、多少の不満は

あるものの、実際に持ち歩いてみると、電車での移動中や待ち時間など

サッとカバンから取り出すにはまあまあの器なので、気に入ってます。

画面については、とても読みやすい。

「もうちょっと」で最大の問題は、やはり電子ブック・コンテンツでしょう。

一応、リアル書籍を買う前に電子出版されていないかどうか調べますが、

9割方は電子化されていないのが現状という実感。

これじゃあ、宝の持ち腐れですよね。

電子ブックとリアル書籍を両方持ち歩くんじゃ、ナンセンスだし。

でも、実際にはそうするしかないんです、いまのところは。

 

楽天からKobo Touchという端末が出て、話題になりましたね。

発売前に楽天ではプロモーションを仕掛けていて、この端末を

3000ポイントのバックという優遇をつけて予約販売してました。

いまでも楽天カード会員ならポイント・バック付いてますね。

実質5,000円で変えてしまうということだったので、ソニー社製を

買って間もないボクは「ええっ?」と思ったものです(笑)。

ボクのは15,000円くらいだったかな?

 

電子ブックも楽天koboを使っていたので、思わず買い足しちゃおう

と思ったくらいです。

 

でもやっぱり、いろいろとまだ問題はあるみたい。

フリー・ジャーナリストの西田宗千佳氏が

こんな記事をアップしてます。

【西田宗千佳のRandomTracking】問題の原因、解決のめどは  「楽天Koboに何が起こったか」 -AV Watch-152519

⇒【西田宗千佳のRandomTracking】問題の原因、解決のめどは? 「楽天Koboに何が起こったか」 -AV Watch

初期にはインストール・プログラムのバグが問題に

なっていたようですが、そういう表面的なのじゃなくて、

根本的な問題も解決していないようです。

 

その最たるものが、例によって電子書籍の規格の統一問題。

 

もちろん、日本語表記という大きな壁があるので、

ローマ字圏の表示プログラムとは別の形にしなければ

ならないというハンディはあるわけですが、

なぜかいろいろな思惑が別々のソフトを生み出して、

電子出版の拡大を自滅させています。

 

大きいところでは著作権絡みの違法コピー対策による

規制が邪魔をしているというものですが、

これは日本語に限ってものものではないはず。

 

単純に、ハードでソフトを囲みたいという

メーカーが思惑が絡んだシェア争いという印象を

ぬぐえません。

 

たとえば、「青空文庫」という、著作権切れの古い

文学作品などを読もうとしても、読み込めないものが

あったりするのは、メーカーの怠慢以外のなにものでも

ないと思ってしまうわけですね。

 

スマホの台頭でますます電子ブックの分野は

注目を浴びるはず。

 

専用リーダーには専用リーダーのメリットがあり、

ボクは別々に持っていてもいいと思っているタイプです。

 

だからこそ、もっともっと使いやすいようにしてほしいと

願っているのですが・・・。

 

 

 

 

 

 

ジャズ・イヴェントの告知はユーモアがキモ?[ジャズキュレーション]

 

▼通行人が弾いたピアノで始まる街角即興ジャズセッション「Jazz Kamp Kranj」

 

次にやってきた男性が、ピアノを弾き出すと、少し離れた場所にいたストリートミュージシャンがベースを奏で出す。ギターの青年も加わったかと思うと、ウェイトレスさんがいきなり歌いだした。スロベニアのクラーニ(Kranj)で8月に開催された、若手ミュージシャンによるジャズイベント「Jazz Kamp Kranj」のプロモーションのようで、イベントの数日前に行われたようです。

   ⇒引用:アドバタ会議:通行人が弾いたピアノで始まる街角即興ジャズセッション

なかなか凝ったジャズ・イヴェントの告知トレーラーを見つけました。

CMでは見かける手法ですが、輪が広がっていくようすがイヴェントの性格とリンクして

効果を上げているように感じます。


「ジャズフェス」というキーワードでググっているうちに、

こんな動画が出てきました・・・。

1982年に行なわれたびわ湖バレー・ジャズ・フェスティヴァルでのひとコマ。

タモリさんがおなじみのジャズネタを披露しています(笑)。

 

こちらは1981年ごろのラジオ番組でタモリさんが披露したジャズネタ。

先程のは黒鍵でしたが、チック・コリアは白鍵だったんですね~。

 

すごい発見だぁ! ・・・おあとがよろしいようで。

 

 

 

 

 

 

ビッグイシュー日本版(190,191,192,194)の読後感想記



 

「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」というポリシーのもと

販売員が路上で売っているというスタイルの雑誌が「ビッグイシュー」。

 

販売員さんは主なターミナル駅の近くに立って販売しているのだけれど、

なかなかタイミングが合わないために、買い損なったりすることもあります。

 

そこで、月2回の発行のこの雑誌を、たまたま販売員さんを見つけたときに

まとめて買ったりすることも多いんですね。

 

300円の定価がついているこの雑誌、そのうちの160円が販売員さんの

収入になるそうです。額は小さいですが、これを貯めながら、

路上生活から脱出しようと努力されている人も多いとか。

 

ボクは、記事の内容がとても充実しているので、2009年から買い続けています。

ほんのわずかですが、困っている人の手助けができるというのも

重要かもしれません。


 THE BIG ISSUE JAPAN190号

 

特集は「生きる風景」と題して、東田直樹と宮本亜門の対談を中心に

発達障害についての理解を深めるための視点で組まれています。

 

専門家は「発達障害それ自体は病気ではない」として、一般的に

「精神遅滞(知的障害)」「広汎性発達障害(自閉症やアスペルガー障害)」

「ADHD」「LD」に大別されるということです。

 

こうした知識をしっかりと得ることによって、差別はもちろん、

こうした人とのすれ違いや触れ合いに際しても、偏見なく

心を開いて付き合うことができるようになるのではないでしょうか。

 

表紙も飾っている東田直樹さんのコラムは「ビッグイシュー」に連載され

ボクはその感性にマイッてしまって大ファンなのですが、

整然としたコラムの雰囲気とはまったく違った対談風景に、

かなり衝撃を受けてしまいました。

 

しかし、これが彼の本来の姿なのだ、と。

 

人との関係性を構築するためには、まずそこからでなければ

ならないはずです。それを教えられたという意味でも

この特集はかなり意義のあるものでした。


 THE BIG ISSUE JAPAN191号

5月の中旬号ですが、この表紙は韓国の歌手イ・ヒョリという人。

 

 

特集は、「いま、社会的企業。韓国の現場から」と題して、

5年前に施行された「社会的企業育成法」によって生まれた

韓国の「仕事」に対する新たな試みについてレポートしています。

 

韓国はおそらく日本以上にコミュニティの締め付けが厳しく

なかなかその枠を超えて自由な活動を始められないと思うのですが

法律を決めて、そこから無理矢理にでも風穴を開ていこうという

ことをした結果、どうなっているかということが見えてきます。

とても興味深い。

 

日本でもコミュニティを立ち上げるのはひと苦労。

維持するのはさらに苦難の道を歩まなければなりません。

この韓国の先例は知恵と勇気を与えてくれるのではないでしょうか。


 THE BIG ISSUE JAPAN192号

この表紙は、ひつじのショーンというアニメのキャラクターです。

いえ、ボクは知りませんでした・・・(汗)

 

「英国、住宅政策の光と影」という記事では、リバプールの街で起きている

古い住宅地の行政による地上げを取り上げて、その経過を追っています。

壊して新しくするのではなく、直して住みやすくするという試みも紹介。

空き家を1軒あたり約65円で売却するという例では、その条件として

「約160万円以上を家の修繕に使い、一定の年数住み続ける]ことを付しているそうです。

 

近くにはザ・ビートルズのリンゴ・スターが生まれ育った家もあるそうです。

 

「レポート被災地から25」では、原発事故現場の作業員をしていた人の

インタビューが載っています。

大手メディアの報道とはかなり乖離があり、やはりテレビ報道では限界があるな、と。

この人は今年1月の健康診断で目の角膜に白い濁りがあると診断されたそうです。

放射能の影響ということですが、彼よりも多く被曝している人がいるのが現状。

下請け企業の健康管理はずさんで、4月からは危険手当もでなくなっているようです。

 

原発は「トイレがない建物」と言われていますが、内部で用を足さなければいいという

問題ではなく、用を足してしまった内部では処理できない構造であることに

問題があると気が付かなければならないのでしょう。

 

特集は「“タネ”から考える食べ物の未来」と題して、食料問題を種子に視点を

当てて考える記事になっています。

F1種や遺伝子組み換えの不安はニュースなどで見知っていましたが、

すでに日本の農業の99%はなんらかの操作がされた種子で作られた作物が

流通し、それを毎日口にしているわけです。

無農薬・有機栽培なども重要ですが、種子にたっぷり農薬がかかっている

例もあるそうなので、消費者はもちろん、農家も安心してはいられないんですね。


 THE BIG ISSUE JAPAN194号

 

ハリウッド女優のアン・ハサウェイが表紙ですね。

アン・ハサウェイの代表作といえば、「プリティ・プリンセス」かな。

クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト・ライジング」では

キャットウーマンを演じてイメチェン。

ううっ、観たいと思っていたのに、観ないうちに公開が終わっているみたい・・・(泣)

⇒「ダークナイト・ライジング」の公式ホームページ

こんなかわいいフィギュアが売ってるんですね(笑)

右端がアン・ハサウェイかな?

 

特集では「被災地からの手紙」と題して、3県で生活をし活動を続けている

11人の人が書いた、読者宛の手紙を掲載しています。

 

見えなかった現状を訴えるような内容に、心が揺れてしまいます。

 

忘れないこと、考え続けること。