タイムラグを解消したシステムの登場でライヴの形態が変わるかもしれない[ニュースクリップ]

石垣島と神奈川県をネットで結び、音楽療法の遠隔操作の実験が成功したというニュース。

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音楽療法 遠くてもOK ネット活用 最新機器で音ずれず – 琉球新報 – 沖縄の新聞、地域のニュース
インターネット回線による中継は従来、わずかな時間差が生じるため、中継で伴奏や合唱をすることはできなかった。今回はNTTとヤマハが共同開発した通信サービス「光☆デュエット」を使用することで音声の遅延をなくし、遠隔地間の音楽療法を可能にした。 …

ネットでは、下り速度ばかりが話題になるけれど、どのネット・サービスを見ても上りと下りの速度には差があり、ということは双方向のインタラクティヴをしようとする場合にはズレという障害が発生する可能性があるわけだ。

それを解消したことによって、距離によるコミュニケーションは格段に可能性が広がったと言えるだろう。

そういえば10年ほど前になるだろうか、市ヶ谷のシャープのショールームと都内のライヴハウスを特別なケーブルで結んで、ライヴの実況中継を行なうという実験を見に行ったことがあった。

これは双方向ではなく一方通行だが、クオリティを出すための機器や技術は膨大なもので、コミュニケーションと距離の問題はなかなか解決が難しいのだと思ったことを覚えている。

一方で最近、ボストンのミュージシャンにSkypeでインタビューする機会があった。携帯電話のほうがタイムラグがあるのではないかと思うぐらいスムーズに通信できて、改めて通信インフラの向上に感心してしまった。

医療ではすでに遠隔地と映像を介してヴァーチャルな診療が実用化しているが、音楽療法のレヴェルまで浸透してくれば、趣味の分野に適用される日も近いだろう。

自分の反応も伝えることができるヴァーチャル・ライヴハウスがビジネスモデルとして確立するのも時間の問題であることを期待したい。