違法DLが有効な宣伝材料になることをアイアンメイデンが証明してくれた

違法ダウンロードに悩んでいるのはいまや世界的で、各国で深刻な問題になっている。

しかし、ヘヴィメタの雄であるアイアン・メイデンはそれを逆手にとって、見事に“倍返し”したというニュース。

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英ロックバンドのアイアン・メイデン、ビッグデータを活用したユニークな手法で違法ダウンロードに対応

DLされるということは、そこにニーズがあるという、至極まっとうな発想。そう、これは決して逆転の発想ではなく、マーケティングの初歩だと思う。

たとえば、試聴を無料でDLできるアプリを配布し、サラウンド機能を有料にするとか、デジタルの活用はもっといろいろ考えられるのではないかと思う。パッケージにこだわりすぎるから、聴きたい人が手軽に手に入れようというニーズを「違法」と断定して、切り捨てるだけで対処をしなくなる。そこにはニーズがあるにもかかわらず、だ。

一部のジャンルのミュージシャンは、CDを宣伝材料と割り切って、ライヴ会場でばら撒いている(もちろん無料で)という話を聞いたのは、もう10年ぐらい前だろうか。

アイアン・メイデンの発想はそうしたアプローチからすれば「遅れてる」ということになるのだろうが、ドメスティックではなくワールド・ワイドでも通用するという実績を残したことは、今後の音楽業界を変えるかもしれない大きな刺激になったのではないだろうか。