この記事によると、シュリンクしたままと思われていた日本の音楽産業が、「ストリーミング形式」に牽引されるかたちで、V字とはいかないまでも、回復基調を示す数字が上がっているようです。
音楽ソフトの総生産が2000億兆円規模で、そのうち音楽配信が900億円。売上の水準が2009年ごろの規模を回復したということです。
サブスクリプションの波及によって収益の希薄化が予想されていただけに、これは意外。
配信のなかでもストリーミング形式が700億円を占め、前年比126%の成長率とか。
「楽曲単品・アルバム単位でのダウンロード販売の売り上げが下がり続けている」のは想定どおりですが、これを補っているのがストリーミング形式だというわけです。
ザックリと言ってしまえば、リスナーは曲(音楽)を(ピンポイントで)買うのではなく、音楽を生活と組み合わせたライフスタイルとして考え、そのための投資をしているというか、もっと直裁に言えば「音楽というタイムラインを買っている」ということになるのかな、と。
そこで気になったのが、この記事。
ここでは「音楽の値段」というテーマで近年の音楽産業の収益構造についてまとめているのですが、ストリーミング・サービスの収益率の高さに言及しているんですね。
要するに「儲けすぎ」だと。
これらを合わせてみると、音楽産業の回復事情も腹落ちしてくるわけですが、だとするとプラットフォーマーでなければ将来はかなり厳しいことになる。
インディペンデンスがどう生き残るのがを含めて、考えさせるというか、考えなければならないことの基礎にある気付きを与えてくれる記事だったと思います。