栃木アナログBN鑑賞会の予習[ジャズキュレーション]

栃木の収集家、10月に自宅でジャズレコード鑑賞会|下野新聞「SOON」

栃木の収集家、10月に自宅でジャズレコード鑑賞会  |下野新聞「SOON」-234202

米国の老舗ジャズレーベル「ブルーノート」の名盤LPなどを1千枚以上所蔵する佐藤正明さん(71)=片柳町5丁目=が10月14日、自宅のオーディオルームを開放し、無料鑑賞会を開く。モダンジャズの巨人ホレス・シルバーの希少なオリジナル盤「シックス・ピーシズ・オブ・シルバー」をはじめ、よりすぐったジャズの名曲を堪能してもらう。

これはすごいと、読んでいて思いました。貴重なレコードを聴ける機会です。

コツコツを集めたというニュアンスは、ボクの大学時代あたりまで

共通するものではないかと思います。1970年代までという感じ。

 

その後は、円高で輸入盤がとても安くなって手に入りやすかったり、

CDも出始めは高かったけど、なんとか手の届く範囲になってきたり。

 

どんなアルバムを聴かせてもらえるのかは、当日行かなければ

わからないのでしょうけれど、記事の写真に出ているアルバムを

覗いてみると、こんな感じなのかな、と。

 

まず、記事本文中にも出ているホレス・シルヴァーの

『シックス・ピーシズ・オブ・シルヴァー』(1956年)。

ジャズ・メッセンジャーズの立役者としてのみならず、

ハード・バップを代表する名ジャズ・ピアニストである

ホレス・シルヴァーの代表作の1つですね。

 

佐藤正明さんがお持ちのオリジナル版というのは、

写真の左膝前に立てかけてあるのがそうなのかな?

 

オリジナルって、ダブル・ジャケットだったんですか?

う~ん、音も聴きたいけど、現物も見てみたい。。。

 

『シックス・ピーシズ・オブ・シルヴァー』収録の「セニョール・ブルース」の動画です。

オリジナルはドナルド・バードとハンク・モブレーのジャズ・メッセンジャーズ・コンビですが、

この動画はブルー・ミッチェルとジュニア・クックというシルヴァー黄金期(60年代前半)

のもののようですね。

 

続いて、佐藤さんがお持ちの左から順にご紹介しましょう。

ハンク・モブレー『ロール・コール』

モブレー3大傑作の1枚と言われる代表作。これもまた、ハード・バップを

代表するアルバムといえるでしょう。

 

 

真ん中のアルバムは、ソニー・ロリンズの『ニュークス・タイム』ですね。

ブルーノート4000番代の初頭を飾るモダン・ジャズの名作です。

なぜか先に『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜』がリリースされ、

2ヶ月前に録音された本作が後にリリースされてます。

 

収録の「飾りのついた四輪馬車」はドラムのフィリー・ジョー・ジョーンズとのデュオ。

「ジャズ名勝負」を選定するなら、まず間違いなく選ばれる曲です。

 

さて、右端に隠れている1枚が難問でした。なんだろう・・・。

資料で調べていみると、どうやらこれはこのアルバムなのではなかろうか、と。

いや~、違うよ~と思った方はご一報ください。

 

ホレス・パーランは小児麻痺で不自由な右手をもちながら

そのハンディキャップを克服してサウスポー・スタイルを確立した

異色のジャズ・ピアニスト。

1960年の『アス・スリー』が代表作だとされているけれど、

こちらはフロント2管編成でパーラン節を炸裂させる1961年の作品。

 

 

残念ながら、ちょっと遠いのでこのイヴェントには行けそうにないけれど、

おもしろい企画だと思います。アフター・レポートが見つかったら

またご紹介したいと思います。

 

お近くの人はいかがでしょうか?