栃木アナログBN鑑賞会の予習[ジャズキュレーション]

栃木の収集家、10月に自宅でジャズレコード鑑賞会|下野新聞「SOON」

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米国の老舗ジャズレーベル「ブルーノート」の名盤LPなどを1千枚以上所蔵する佐藤正明さん(71)=片柳町5丁目=が10月14日、自宅のオーディオルームを開放し、無料鑑賞会を開く。モダンジャズの巨人ホレス・シルバーの希少なオリジナル盤「シックス・ピーシズ・オブ・シルバー」をはじめ、よりすぐったジャズの名曲を堪能してもらう。

これはすごいと、読んでいて思いました。貴重なレコードを聴ける機会です。

コツコツを集めたというニュアンスは、ボクの大学時代あたりまで

共通するものではないかと思います。1970年代までという感じ。

 

その後は、円高で輸入盤がとても安くなって手に入りやすかったり、

CDも出始めは高かったけど、なんとか手の届く範囲になってきたり。

 

どんなアルバムを聴かせてもらえるのかは、当日行かなければ

わからないのでしょうけれど、記事の写真に出ているアルバムを

覗いてみると、こんな感じなのかな、と。

 

まず、記事本文中にも出ているホレス・シルヴァーの

『シックス・ピーシズ・オブ・シルヴァー』(1956年)。

ジャズ・メッセンジャーズの立役者としてのみならず、

ハード・バップを代表する名ジャズ・ピアニストである

ホレス・シルヴァーの代表作の1つですね。

 

佐藤正明さんがお持ちのオリジナル版というのは、

写真の左膝前に立てかけてあるのがそうなのかな?

 

オリジナルって、ダブル・ジャケットだったんですか?

う~ん、音も聴きたいけど、現物も見てみたい。。。

 

『シックス・ピーシズ・オブ・シルヴァー』収録の「セニョール・ブルース」の動画です。

オリジナルはドナルド・バードとハンク・モブレーのジャズ・メッセンジャーズ・コンビですが、

この動画はブルー・ミッチェルとジュニア・クックというシルヴァー黄金期(60年代前半)

のもののようですね。

 

続いて、佐藤さんがお持ちの左から順にご紹介しましょう。

ハンク・モブレー『ロール・コール』

モブレー3大傑作の1枚と言われる代表作。これもまた、ハード・バップを

代表するアルバムといえるでしょう。

 

 

真ん中のアルバムは、ソニー・ロリンズの『ニュークス・タイム』ですね。

ブルーノート4000番代の初頭を飾るモダン・ジャズの名作です。

なぜか先に『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜』がリリースされ、

2ヶ月前に録音された本作が後にリリースされてます。

 

収録の「飾りのついた四輪馬車」はドラムのフィリー・ジョー・ジョーンズとのデュオ。

「ジャズ名勝負」を選定するなら、まず間違いなく選ばれる曲です。

 

さて、右端に隠れている1枚が難問でした。なんだろう・・・。

資料で調べていみると、どうやらこれはこのアルバムなのではなかろうか、と。

いや~、違うよ~と思った方はご一報ください。

 

ホレス・パーランは小児麻痺で不自由な右手をもちながら

そのハンディキャップを克服してサウスポー・スタイルを確立した

異色のジャズ・ピアニスト。

1960年の『アス・スリー』が代表作だとされているけれど、

こちらはフロント2管編成でパーラン節を炸裂させる1961年の作品。

 

 

残念ながら、ちょっと遠いのでこのイヴェントには行けそうにないけれど、

おもしろい企画だと思います。アフター・レポートが見つかったら

またご紹介したいと思います。

 

お近くの人はいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

ジャズ・イヴェントの告知はユーモアがキモ?[ジャズキュレーション]

 

▼通行人が弾いたピアノで始まる街角即興ジャズセッション「Jazz Kamp Kranj」

 

次にやってきた男性が、ピアノを弾き出すと、少し離れた場所にいたストリートミュージシャンがベースを奏で出す。ギターの青年も加わったかと思うと、ウェイトレスさんがいきなり歌いだした。スロベニアのクラーニ(Kranj)で8月に開催された、若手ミュージシャンによるジャズイベント「Jazz Kamp Kranj」のプロモーションのようで、イベントの数日前に行われたようです。

   ⇒引用:アドバタ会議:通行人が弾いたピアノで始まる街角即興ジャズセッション

なかなか凝ったジャズ・イヴェントの告知トレーラーを見つけました。

CMでは見かける手法ですが、輪が広がっていくようすがイヴェントの性格とリンクして

効果を上げているように感じます。


「ジャズフェス」というキーワードでググっているうちに、

こんな動画が出てきました・・・。

1982年に行なわれたびわ湖バレー・ジャズ・フェスティヴァルでのひとコマ。

タモリさんがおなじみのジャズネタを披露しています(笑)。

 

こちらは1981年ごろのラジオ番組でタモリさんが披露したジャズネタ。

先程のは黒鍵でしたが、チック・コリアは白鍵だったんですね~。

 

すごい発見だぁ! ・・・おあとがよろしいようで。

 

 

 

 

 

 

「jazzLife」10月号 執筆後記[ジャズキュレーション]

 

 

まずは「生誕80年、没後5年」という特集記事。

誰でしょうか――、それはウェザー・リポートを作って

コンテンポラリーなジャズの歴史を変えた男、

ジョー・ザヴィヌル。

ボクとウェザー・リポートの出会いはあまりよくなくて、

1982~83年くらいの来日公演を一度見ただけ。

 

当時は「大阪ではすごく盛り上がる」という噂があって、

東京でのウェザー・リポートはリハーサル程度だなんて言われてた(笑)。

 

ジャコもいなかったし、遠くの安い席で(学生だったので)見た

ウェザー・リポートの印象は、やっぱりぼんやりしたものでしかなかった。

 

それでも、『ブラック・マーケット』や『ヘヴィ・ウェザー』は愛聴盤だったし、

すごいグループだという認識は持っていたんだけど。

実は、ウェザー・リポート解散後も、ジョー・ザヴィヌルの活動は

追っかけていた。当時から気になる存在だったのかな・・・。

解散直後の久々のソロ・アルバム『ダイアレクツ』(1986年)も

リアルタイムで買った。まだ当時はCD普及前で

アナログLPだったけど。

 

編集部から「ジョー・ザヴィヌルについての原稿を書いてみないか」

と言われて、ウェザー・リポートについてまとめるのはスペース的には

ムリだけど、彼個人のソロ・アルバムなどの業績や、エポックメイキングな

「イン・ア・サイレント・ウェイ」という曲を絡めたストーリーなら

おもしろく書けそうだと思って、引き受けることにした。

 

とても参考になったのは、彼の自叙伝。

エピソードをピックアップして、ザヴィヌルとマイルスの愛憎的な交流や

ヨーロッパ人としてのアイデンティティを強く意識していたことなどを

勝手に解釈しながら書いていく作業はとてもおもしろかった。

 

新たに資料として買い足して聴いていたのはこれ↓。

初期のザヴィヌルが、自己の音楽に目覚めたきっかけとのなる

作品と紹介してもいいだろう。

 


the MOSTインタビュー

その夜に関内のKAMOMEでライヴがあるからというので、

夕方のリハーサル後にインタビューするという予定で出かけていった。

このリハーサルについては、ヤマハのコラムにもアップする予定。

富澤えいち:記事一覧   音楽ジャーナリスト ライターの眼 ~今週の音楽記事から~   ヤマハ株式会社-153059

  ⇒音楽ジャーナリスト&ライターの眼 富澤えいち担当コラム

 

the MOSTの取材は久しぶり。たしか2nd『FORCE』のときだったから、

10年前になるだろうか。

 

12年もオリジナル主義でバンドを維持するというのは、やはり

並大抵の努力と精神力じゃできないんだろう。

静かに、しかし力強く、「勇気」というタイトルを掲げる彼らの音は、

日本のジャズを支えるために欠かせないパワーの源泉なのでは

ないかと思うのだが。


さかもと未明インタビュー

タレントとして活動しているさかもと未明が

本格的にジャズ歌手として活動を始めるということで、

デビュー作となる作品について話を聞いてきた。

 

彼女については、すでにかなりのハンディキャップがあるので、

正直に言って普通のジャズ歌手と同じ土俵で評することは

無理だろうと思っていた。

かといって、「イロモノ」の扱いをすればいいのかといえば、

それほどジャズは甘くないし、記事だっておもしろくならないだろう。

 

百戦錬磨のさかもと未明は、そのあたりもちゃんと心得ていた。

ボクからの「色眼鏡」がかかっているだろう質問にも丁寧に答えてくれて、

彼女がどれだけジャズに情熱を注ごうとしているのか

をしっかりと伝えてくれた。

 

さかもと未明の魅力は上手さではない。

ずばり、声と雰囲気。

 

なんだそんなことか――と思うなかれ。

その天性の条件が揃わずに苦しんでいる歌手志望者が

どれだけいることだろうか。

 

健康状態が心配な人だけれど、ぜひいろいろなアイデアを

実現させていってほしい。


ちょっと話は横道にそれるけれど、広告ページでこんなのを見つけた。

42,000円かぁ・・・。欲しくなっちゃうなぁ(笑)。


Disc Reviewを担当したのは次の4本。

 

サード・ストリームとはまた違ったクラシックとジャズの融合をめざす

朝比奈アイネス隆子の『ネオ・クラシック』についての情報が

ネットではゲットできなかったので、代わりに動画を貼っておく。

 

村井秀清と田中さとこの作品は、それぞれ違った視点で「旅」を

音楽にリンクさせていて興味深かった。

旅のイメージ(映像)と音楽のリンクは、安易に試みるとBGMに堕してしまう。

そうさせないために、センスと技量がかなり問われると思うんだけど、

それをかなり超えた次元で完成させている作品が並んだ気がする。

 

今月号はこれまで。

 

 

 

 

 

 

イルカに託す未来の夢は音楽が創る[ジャズキュレーション]

 

宮城県気仙沼のスウィング・ドルフィンズに楽器が寄贈されたというニュース。

宮城県気仙沼市のジュニアジャズオーケストラに楽器寄贈 - 三井住友カード   ライフ   マイナビニュース-221749

宮城県気仙沼市のジュニアジャズオーケストラに楽器寄贈

 

寄贈した楽器は、三井住友カードが社内クラブ活動で以前使用していた楽器をメンテナンスしたもので、子どもたちに長く愛用してもらえるようにという思いも込め、メンテナンス用品や楽譜も併せて寄贈。このたびの寄贈が、より充実した「スウィングドルフィンズ」の活動の一助となり、東日本大震災被災地に活気を取り戻せることを願っているという。

これは企業のCSRの一環として行なわれたもののようです。

CSRというのは「企業の社会的責任」を意味する言葉。

営利企業であっても「企業市民」であるとして、その社会的な責務を果たそうという

欧米で先に取り入れられるようになった思想――というように認識しています。

 

日本では、バブル崩壊以降に一般へ広まったのではないでしょうか。

 

動画はNHKの番組で流れたスウィング・ドルフィンズの演奏風景

 

音楽には、医学的に実証されつつある物理的な効果もあります。

「趣味」の範疇を超えた効果が期待されるわけです。

 

送られた楽器が、どのような未来を作っていくのか。

 

別に、カードを使えと言っているんじゃないけれど、

経済行動と社会貢献のバランスをとっていくことによって

変えられる未来があるということも、考えていいんじゃないかと思います。

 

 

 

 

 

 

東京ジャズは燃えていたのか?[ジャズキュレーション]

 

東京JAZZ 2012 ”the HALL” [JAZZ ROOTS]@東京国際フォーラム ホールA (Joe Sample、小曽根真、Ornette Coleman 他)   K’s今日の1曲-143818

東京JAZZ 2012 ”the HALL” [JAZZ ROOTS]@東京国際フォーラム ホールA (Joe Sample、小曽根真、Ornette Coleman 他)   K’s今日の1曲

 

東京JAZZ2012のようすをレポートするブログを発見。

土曜の夜の部に行ったということですが、残念なコトになっていたようです。

ここにほんとは「Free Jazz」と呼ばれる音楽を開拓した伝説的サックス奏者、Ornette Colemanオーネット・コールマン)の名前があるはずなのに、なんと体調不良で来日中止。
オーネット目当てでチケットを買った人は多い(というかほとんどの人はそうなんじゃ?)と思うので、ほんとに残念でならない。。。

う~ん、ボクも確かに取材できたのであれば、オーネットは観たかったと思うけど、

チケットを買った人のほとんどがオーネット目当てというのは・・・。

逆に、オーネット公演中止で落胆している人の意見としては

とても共感できるんだけど(笑)。

結局、今日は小曽根真祭りな一夜でした。

こういう巻き返しがちゃんと出来るところの凄さって、

小曽根真ならではなのだなぁと思ってしまう。

 

東京JAZZでの小曽根真のステージは、新作に関連している。

上記2作がその新作。

 

余談だけど、昨夜、ディーン・ブラウンのステージで

ジェフ・ティン・ワッツのドラムを間近で観たけれど、

すごかったなぁ~音楽

 

東京JAZZ:129 小百合 Record:So-netブログ-150740

東京JAZZ:129 小百合 Record:So-netブログ

 

こちらは日曜日に出かけた「小百合」さんのブログ。

どうやらスガシカオさんのファンの方のようですね。

日本人で初、大御所とのセッションは音楽史上に残るライブです。
topさん,rufusさん,もちろんスガさんを生で見れて感動しましたし、幸せでした。
ギター、私もあんな風に弾きたい!
スガさんは、作曲家で超有名なバート・バカラックさんからお呼び出されて、誉められたそうです。
日本のFUNK masterとして、共演もお呼び出しも前代未聞でしょう!

こういう広がりがあると、ジャズ・フェスの意義も高まると思う。

そして、その「お呼び出しの件」については――。

 

東京JAZZで、バート・バカラックに呼び出しくらった件。|スガ シカオ オフィシャルブログ コノユビトマレ Powered by Ameba-151336

東京JAZZで、バート・バカラックに呼び出しくらった件。|スガ シカオ オフィシャルブログ コノユビトマレ

スガシカオご本人がブログで言及していた。

このほかにも彼は、東京JAZZのリハーサルの模様を

   東京JAZZのリハで、英語酔いした件。

で細かく書いている。日米のコンサートに対する考え方の違い

が出ていておもしろいので、ご一読をおすすめ。

スガシカオ入門編としては、まずこのベストからかな?

 

 

本田竹広の遺産[ジャズキュレーション]

 

 

宮古のお寺で「オテライブ」-ジャズピアニスト、故・本田竹広さん忍ぶ - 三陸経済新聞-155144

宮古のお寺で「オテライブ」-ジャズピアニスト、故・本田竹広さん忍ぶ – 三陸経済新聞

長根寺での「オテライブ」は、今年で4回目。同寺は、2006年に逝去した同市出身のジャズピアニスト、故・本田竹広さんの菩提(ぼだい)寺であることから「音楽を演奏することで供養になれば」と実行委員会が組織され、2009年に始まった。お寺でするライブから「オテライブ」と名付けた。

本田竹広さんが亡くなってもう6年。仏教的には7回忌ということになるのでしょうか。

彼の菩提寺である宮古のお寺で2006年から開催されているライヴも

4回目となったというニュース。

 

関係者の熱意と、なによりも本田竹広さんの「求心力」が

こうした「場」を生み出しているのでしょう。

 

本田竹広は1960年代半ばからプロ活動を始めていますが、

ボクが彼の存在を意識したのは1978年に結成した

ネイティヴ・サンというバンドでの活動。

 

たぶん、それ以前の渡辺貞夫アフリカン・アルバム群で

耳にしていただろうと思うのですが・・・。

ネイティヴ・サン、デビュー直後のライヴのエア・チェック音源のようです。

この牧歌感と疾走感の見事な融合。メロディの切れの良さ。

26分あたりから始まる「スーパー・サファリ」のエレピ・ソロはシビレます音楽

間違いなくJフュージョンを牽引したサウンドの1つであると断言できます。

 

動いているネイティヴ・サンがあったので、ついでにご紹介。

 

ボク取材したのは、彼が脳血管障害で倒れてから。

何度か「奇跡の復活」をして、訥々とした口調で熱くジャズを語ってくれました。

 

ちょうどそのころの、1995年の作品から。

ピアノ弾きというだけにとどまらない、音楽を大きな枠で捉えているような

そんな包み込んでくれるような印象を与えてくれるアーティストでした。

 

もちろん、ピアノも絶品。

1982年のFM放送の音源です。

峰厚介さんのサックスに圧倒されちゃうかもしれませんが、

そこはひとつ我慢して(笑)、ピアノのバッキングをジ~ッと聴いてください。

ゴンゴンと叩きつけるような強烈なビートを発しながら

全体の色付けを調整してくという天才肌の職人技をたっぷり堪能してください。

 

こちらは1987年の新宿ピットインでのライヴ音源。

伝説のテナー・マン武田和命との共演ですが、本田さんは武田さんのバンドが

プロとしての振り出し。そういう意味でも興味深い共演です。

ちなみに武田さんはこの2年後に逝去されました。

そのことを惜しむ文章を、当時のパソコン通信のフォーラムへ投稿したところ、

山下洋輔さんから「武田を悼んでくれてありがとう」というメッセージをいただいたことを

思い出しましたスマイル

♪スポンサードリンクですよ~

 

 

5人のジャズ・マスターが教鞭をとるジャズ・フェス周辺のイベントの件[ジャズキュレーション]

 

ジャズフェスは本来、こうした周辺のジャズ力アップを目的としなければ

ただのイヴェントに終わってしまうんだと思います。

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  モントルー・ジャズ・フェスティバル開催に合わせて講座開催へ   カナロコ

講師は、佐山雅弘さん(ピアニスト、ミューザ川崎アドバイザー)、守屋純子さん(同、昭和音大講師)、国府弘子さん(同、川崎文化大使)、小山太郎さん(ドラマー、昭和音大講師)、中村誠一さん(サックス奏者、洗足学園音大客員教授)の5人。

こんな豪華な講師陣にジャズを教わるなんて、それだけでどんだけ

「幸せモン」なのかということを知らない人は、生きてちゃいけません(笑)。

 

とまあ、過激なことを言いましたが、

要するに「ジャズを知らない人は人生の楽しみの半分を損している」

ということを言いたかっただけなので、かんべんしてねペロリ

 

それでは、講師のご紹介をば。

佐山雅弘さんはヴィンテージ・トリオの「サマー・タイム」のライヴ映像。

大坂昌彦さんの長~いイントロも、メロディが始まると「ああ、なるほど」

と思わせるところが、この「大人のピアノ・トリオ」のなせる技(笑)。

 

守屋純子さんの真骨頂は、なんといってもビッグバンドを統率できること。

独特のサウンドをこの大編成で表現できるというところに

彼女のアーティストとしての存在感が示されている、ということなんです。

 

国府弘子スペシャル・トリオの2010年の演奏。

彼女のメロディの強さ、このトリオの自由さが出ている映像です(笑)。

 

ドラムの小山太郎さんの紹介映像は、ドラムだけになかなか難しいなぁ。

それでも、たとえばこの「テルミー・ア・ベッド・タイム・ストーリー」を聴いて観てもらえれば、

どれだけセンシティヴなサウンドをバンドにもたらしているのかが、

わかってもらえるんじゃないかと思うんだけど。

 

中村誠一さんの動画を探していたら、こんなものが・・・(笑)。

まあ、イントロデューシングとしては最適ではないかということでお許しを。

 

前のじゃ、わからんよ~という方のために、

最近の動画をご紹介しましょう。

もっと中村誠一を堪能したいなら、初期(1970年代)の山下洋輔トリオを

お買い求めくださいね。

受講料は3千円(5回一括)、定員50人。10月4、11、18、25日、11月8日のいずれも午後2~4時。申し込みは、はがきまたはファクスに、(1)氏名・年齢(2)住所(3)電話番号―のほか、「ジャズアカデミー受講希望」と記入し、MJF・ジャパン・イン・かわさき2012実行委員会事務局(〒210―0007、川崎市川崎区駅前本町12の1、リバーク3階、川崎市文化財団内)、ファクス044(222)5866。9月20消印有効。
 問い合わせは、同実行委員会事務局電話044(222)5866。

これだけの日本ジャズを代表する面々が教鞭をとってくれるというのですから、

興味がある人はぜひお問い合わせをするべきでしょう。人生を後悔しないためにも。

 

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「頑張らない」ことからジャズが始まるのだ[ジャズキュレーション]

 

ジャズを聴きながら:八ヶ岳日記

ジャズを聴きながら  かまたみのる公式ブログ 八ヶ岳山麓日記-184241

  ⇒八ヶ岳日記

鎌田實先生は、著書を拝読してとても尊敬できる方だと思っています。

それに倣った、というわけではないですが、

ボクの新書は『頑張らないジャズの聴き方』。

えっ、宣伝かい?って、まあ、そうなんですが(笑)。

その鎌田先生がジャズを鑑賞された感想をブログにアップしている。

「鈴懸の径」で有名なクラリネットの鈴木章治さんのおいっこ、鈴木直樹さんを中心にした鈴木直樹トリオの演奏を聞いた。
スウィングジャズとディキシーランドジャズを足して2で割ったような上品なジャズ。

鈴木直樹さんのサウンドを、的確に評論されています。流石です~びっくり

 

ビバップを至上と考えるジャズファンには、これはジャズとしたくないという意見も

あるかもしれないんですが、いえいえ、やっぱりスウィングしていればジャズなんですよ。

というか、ポップ・インストゥルメンタルとして完成したスタイル

であるという認識をちゃんと持ちましょう、と。

 

もちろん、楽理的にヴァリエーションが広げにくいなど、

ハンディキャップもあることはたしかだと思います。

 

でも、芸術として「ニュアンス=表現」をきちんとできていれば、

ちゃんと評価すべきである、とボクは思っているのです。


 

 

「ラプソディー・イン・ブルー」前夜のジャズ交響曲とは?[ジャズキュレーション]

OTTAVA con brio  最初のシンフォニック・ジャズ-220306

OTTAVA con brio: 最初のシンフォニック・ジャズ

 

クラシック専門のネット・ラジオのホームページにこんな記事があった。

最初のシンフォニック・ジャズ

さて今夜は、
1923年に作曲された
おそらくは、音楽史上最初の
シンフォニック・ジャズを聴いてみましょう。

 

シンフォニック・ジャズといえば、このサイトにも記されているように

ジョージ・ガーシュウィン作曲の「ラプソディー・イン・ブルー」が嚆矢だと

思われている。

 

しかし、その4ヶ月前に、パリのシャンゼリゼ劇場で

シンフォニック・ジャズが披露されていたのだ。

 

別に、早ければ偉いというものではないけれど、

ガーシュウィンの栄光の影になって、このようなエピソードが

埋もれてしまっているのは残念だ。

 

考えてみれば、芸術の都として19世紀末には大発展していたパリなら、

このような刺激的な実験が行なわれていたとしても不思議じゃない。

 

アメリカ合衆国は新進気鋭の“新世界”だったかもしれないけれど、

実情は侵略者が覇権を握った差別社会だった。

 

その差別を象徴するかのようなジャズは、表向きには認められず、

正式な演奏会場では上演されなかったのだから。

 

その慣例を打ち破ったという意味では、ガーシュウィンの業績は偉大だった。

しかし彼は、このような社会的な背景を意識していなかったのだろうか。

つまり、意識的にジャズを使って体制批判をしたのではないか、と。

 

その点、パリの空気はぜんぜん違ったと思う。きっと純粋に、ジャズへの興味から

曲を仕立てて、バレエと合体できるかと試みたに違いない。

 

作曲者のダリウス・ミヨーは、1922年の訪米時にハーレムでジャズを聴いて衝撃を受けた。

 

帰国した彼は、スウェーデンのバレエ団から依嘱されたバレエ曲を書いた。

それが『世界の創造』という、おそらく世界で最初のシンフォニック・ジャズだ。

 

アフリカ人から見た「天地創造」がテーマの、20分ほどの短い5場1幕の作品は

17人編成のミニ・オーケストラで演奏されたそうだ。

  ⇒Wikipediaで「世界の創造」を調べる

 

 

歌劇場管弦楽団による演奏なので、17人編成よりもゴージャスで

クラシック寄りなサウンドになっていると思うけど、曲の雰囲気はわかる。

全体的にはゆるやかなバレエ音楽だが、ところどころに挿入された

テンポの速い転換部分にジャズの要素がタップリと使われている。

なるほど・・・。

 

 

こちらはピアノ五重奏ヴァージョン。

クインテットといっても、ピアノとヴァイオリン2本、ヴィオラにチェロという編成。

ボクはこっちのほうが好きだな。

 

「世界の創造」が収録されているアルバムはこんな感じ。

これはこれは、マルサリス家のお兄ちゃん、ブランフォードも

ミヨーの「世界の創造」を録音していたんですね~。

 

やっぱりジャズとは深いつながりがあったということが証明された

ってことになるのかな、これって・・・。


 

 

セイコちゃんの挑戦【ジャズキュレーション】

なぜかみんな、ジャズを歌うと言い出す今日この頃――。

この人のニュースも流れてきましたね。

 

ナタリー – 松田聖子が世界的ジャズグループの新作&ライブに参加

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このニュースに挙げられているフォープレイのニュー・アルバムというのはこれ。

 

 

日本では一昨日に先行発売され、世界では9/18に発売予定。

つまり、かなり日本でのリリースを意識しているわけですね。

 

フォープレイというのは4人組のフュージョン界を代表する

ミュージシャンが会したスーパー・ユニット。

 

 

記事のなかで聖子ちゃんの隣に写っているのが、ボブ・ジェームスさん。

現代のポピュラー音楽界を代表する作曲家&キーボード奏者です。

ボブ・ジェームスの動画を探していたら、こんなのがありました爆笑

「マルコ・ポーロ」を作曲中のボブ・ジェームスという設定でしょうか。

サントリーのリザーブという銘柄のウィスキーのコマーシャルですね。

この曲は1983年リリースの『フォクシー』に収録されていたもの。

ということは、このCMは30年くらい前ってことになるのかな?

⇒ボブ・ジェーム『Foxie』をamazonで探す

 

そういえば、松田聖子もサントリーのCMで歌ってましたね。サントリー・ビールのペンギンでナイショ話

CMでは歌詞が英語、歌手名も伏せられていたので、話題になりました。

こういうのって、「サントリーつながり」っていうのかな???

 

いまは英語も上達して、バリバリのジャズ・ヴォーカルだって大丈夫なはず。

 

いずれにしても、やってみなければどうなるかわからないんだから、

「セイコちゃんの挑戦」を応援してみましょう音楽