こんなニュースが目に止まりました。
北海道東部のジャズ・ライヴの基点でもあり、惜しむ声も多いようです。
ロックやポップス系では多いとされる「チケット割り当て制度」や
「5~10人までノー・ギャラ」というようなシステムを
ジャズ系のライヴハウスでは採用していないようなのですが、
そうなるとビジネスモデルとして確立できるのかという心配が
かなり高まってしまいます。
演奏者本位のハコ運営ということなのですが、かなり状況は
厳しんじゃないかと思います。
情熱がなければやれない、と同時に、情熱だけじゃ続かない
ということになってしまうのかな……。
それにしてもこの「B♭M7」では、年間300ライヴをやっていた
というから、すごいですね。頭が下がります。
レンタルスペースとして、ライヴだけではなく、飲食業への貸し出しや
ほかのイヴェントとの共同開催など、屋台村みたいな考え方でなければ
恒常的な運営は難しい時代になってきているんじゃないかと――。
都内でも、「ギャラを札でもらったことがない」とか「レッカー引かれると
ギャラでは払えない」というようなライヴハウスがあったと、
笑えないエピソードを多くのミュージシャンに聞いたことがありますが、
別に因業な経営者でもなんでもなく、店を維持していくためのギリギリの
選択だったのだと思います。
ネット時代になって、店を構えていなくても「ライヴハウス」と名乗れる
時代になったんじゃないかと思います。
たとえば、公演日と出演者をフィックスして、ホールを借りて
イヴェントを開催するような形式のライヴハウス経営も、不可能では
なくなってきているのではないでしょうか。すでにセミナーや講演会では
そのような店舗を持たないイヴェント運営が一般化しています。
いずれにしても、音楽にとって演奏場所は、生物にとっての空気や水
と同じようになくてはならないもの。
生きるためにどう「それ」を確保すればいいのかという視点で
ライヴハウスの在り方を考えてみるのもいいのではないかと思います。