オールマイティに働くことが忘れられている

iPadを風呂に持ち込んでいる。ラジオ代わりにしているのだ。聞いているのはPodcast。いくつかの番組を登録しておくと、自動的に更新がアップロードされて、自分の好きな時間に聞くことができるから便利だ。

そのなかのひとつに、芥川賞作家で福島県三春町の福聚寺住職をしている玄侑宗久さんの話が聞ける番組で興味深い話題があったので書き留めておく。

「分業の限度」3/12:玄侑宗久|全開朝ゼミ 日日是好日)

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世の中に分業が広がっている。

夫と妻の分業は、同じことを競わずに仲良くする知恵として有効ではある。

しかし、たとえば郵便事業で、手紙を配達しかしていない人の働きは、あまりにも孤立しているのではないか。

日本の分業は、大和朝廷の部民制に始まる。

部民制(べみんせい)とは、ヤマト王権の制度であり、王権への従属・奉仕の体制、朝廷の仕事分掌の体制をいう。トモ制(ともせい)とも称する。(Wikipedia)

これは大陸からもたらされた管理方式で、もともと日本には「伴(とも)」という考え方があった。

「伴」は仕事内容を限定しない。

分業は、効率はいいけれど、集団が和合するには入れ替え可能の状態であることが必要ではないだろうか。

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玄侑宗久さんの独自の理論ですが、含蓄が深いと思います。
「伴」については、大和朝廷の伴造(とものみやつこ)とは違うことを指しているようですが、その出自は不明なので、集落の共同作業体のなかで生まれた互助について言っているのではないかと推察します。

いずれにしても、得意分野を伸ばすことは必須ですが、裾野が広くないと倒れやすいという指摘もごもっとも。

いろんなことに興味を失わないようにしたいと思います。

これがiPadの防水ケース。ケースと言っても、袋状になっていて、入口はジップしてからマジックテープで止めるようになってます。